引き継いだ鎌倉の家のはなし。
今日から7日間「ほぼ日刊イトイ新聞」にて、
ほぼ日の奥野武範さんに取材して頂いたお話が掲載されます。
Cafune の話の前に、
住んでいる家のリノベーション話からになった第一回。
お読みいただけましたでしょうか?
これまであまり話す機会のなかった話も出たので、
こちらにも少し追記、
ぜひ、ほぼ日の読みものと照らし合わせて、お楽しみいただけましたら。
色々と物件を見て回るのも趣味な私、
「ここだ!」と思った、今の鎌倉の家は、
本当に鬱蒼とした中に建っていたのです。
近所の人も「あの奥、なんかあるの?」と
思っていたらしいです。
私は、それを見て、
「ポテンシャルがある!開拓しがいがあるんじゃないか?」
とひらめいた感じがしたのですが、
早いうちに物件を見に来た家族や親しい友人の中に
「いいねー」は少数派…
「こ、ここ…?」という人がまぁまぁ!
季節が冬に向かう時期だったこともあって、
鬱蒼としながらも寒々しい感じがあったこともたしか。
と、その話はまた長くなるので、ちょっと省略>>
連載にあった、引き継いだ家の話を少しご紹介しますと、
前の家主は、デザイナーの水野正夫さん・和子さんご夫妻。
高田賢三さんの先輩に当たる世代で、
パリなどでも活躍されていたご夫婦です。
もちろん、物件を見に来た時に知る由もないわけですが、
どうにも家にあるものの雰囲気が素敵で、好みで、
お尋ねして知った後、
色々検索したり、著書を買ってみたりして、
なるほど〜と思うことが多々でした。
「玄関がない家だった」と連載でも話しているのですが、
これは、色々と移り住んできた中でも、
ちょっと衝撃で、
それまでは「あって当然」と思っていた「玄関」について
いるかいらないか?を延々と考えた挙句、
最終的には「やっぱり欲しいー!」と叫びました。
「なんとなく、落ち着かない」というのが
曖昧かつ、唯一の理由。
いきなりリビングの窓に人が現れたら、
ちょっとドキッとしそうですし。
で、せっかくなので、
写真を引っ張り出してみました。
元々の玄関のな買った状態の家。(奥に勝手口あり)
リノベ後がこちら。
やっぱり玄関を作ってよかった…と思わない日はありません!
ちなみに、奥さまの水野和子さんの著書「夫婦暮らしの記-水野スタイルの衣・食・住」(大和書房)にこの鎌倉の家づくりについてのエッセイもあり、玄関をなくした経緯についても記載が!
この(ヌ)の項目ですね。
はっきりと書かれてありました。
(ちなみに、奥様は反対してみたと。…ですよね..)
ついでに次のページめくり、
さらにびっくりのラストもご覧ください。
!!!
「あなた、本気なの?」という和子さんに対して、
「楽しいじゃないか!」という水野正夫さん、夢だったそうです。
実際には、建築会社も本気にしてくれず、
断念されたようです。
私としては、この著書で知り、
やっぱり発想のぶっ飛んだ方が住んでいたわけだ!
と納得しましたが、
玄関は欲しかったし、
滑り台は、もしあったら、キープしていたかも..。
ちなみに、イサム・ノグチさんの家には、
滑り台があったそうです。
我が家には、私が好きでブランコはあるのですが、
この話を読んでから、
いつか、滑り台を作るのも悪くないかもなぁ…
と内心思っていたりします。